ベビーカーの1歳児が64歳無職男性に殴打される事件のニュースを読みました。

弱いものいじめとして無抵抗の乳児をターゲットにした暴力をふるったのですから、当然感想は社会良識から逸脱している老人に対し怒りを覚えるものでしたが、一方、今まさにまだ歩けない月齢の息子を育てながら、都内に住み公共交通機関を利用している、母親としての気持ちはまた別のもので『今後、ママと赤ちゃんで電車に乗るのが怖い』というものでした。
実際、車も持っていないですし、ラッシュ時の病院通いなどの特別な時以外で毎回タクシーに乗る金銭的余裕もないので、移動手段は公共交通機関を使うしかありません。


インターネット上の意見の多くは、ベビーカーに限らず弱者は見守るし、助ける。それが普通なんだ。という意見。
ありがたいですし、自分も人としてずっとそうありたいと思います。

多様性を認め合う社会であってほしい。

でも心に残るのはネガティブな意見の方ばかり。
足を轢かれて・ぶつかられて腹が立った、狭い邪魔。ベビーカーはたため。非常識な母親、電車に乗るな。

私の6ヶ月になる息子はエルゴが苦手で何度挑戦しても、嫌がって泣いてしまうのでほぼベビーカー移動です。
ミルクと母乳混合育児なので、オムツに着替え、哺乳瓶にお湯の入った水筒・湯冷まし、それに自分の財布やタオルなどで数キロの荷物です。赤ちゃんは8キロ超えです。

基本的にぶつかりそうになれば一言かけます「すみません、通ります。」「すみません、降ります。」
ぶつかったらあやまります「どうもすみません」。エレベーターのボタンを押してもらえばお礼をいいます。お辞儀をします。
会釈もします。
車内で赤ちゃんが泣いてしまったらすぐにあやしてミルクをあげるか、おしゃぶりをさせて、まわりにアタマをさげて…。

ほんのすこしのお出かけでも気をつけながら行動していますが、それでも露骨に嫌な顔をされたり、的はずれな罵倒をされたり、ときには赤ちゃんを触られそうになったりします。


ついこの前の連休中もママナルスタッフのニャリさんが都内で、空いている車内の優先席に座ったベビーカーの赤ちゃん連れの夫婦に、向かいの優先席に座った50代くらいの女性が「ふてぶてしい・障害児・みにくい・死ね!」などと罵声を繰り返し浴びせている場面に遭遇しました。

その周りの人や赤ちゃん連れの夫婦はすぐ降りていったそうですが、聞くに耐えない言葉ばかりで直接言われていない人がきいても呪いのようでゾッとしたと言っていました。そして注意したかったけれど、精神疾患のある人だったら逆上しかねないのでできなかったと話していました。

自分がもしもその夫婦の立場で見ず知らずの人に赤ちゃんをそんな風に言われたら、何も悪くなくてもずっと気分が滅入りますし、その場で泣いてしまいそうです。


団塊の世代の人のマナーも話題に上がっていましたね。ちょうど自分の親ぐらいの世代なので考えてみました。
推論でしかありませんが、団塊の世代は、戦争を経験し貧しい思いをしてきた親世代が子どもたちには苦労をさせないようにと努力して育てています。
ベビーブームで多数派として体制に対しても大きな声をあげて運動していけば希望が見える時代に青春期をすごし、ものは使い捨ての豊かな中年期にバブル好景気が到来。
多数派であり主流なので社会の中心は自分たちである。という意識が強く、その他の者たちに対しては鈍感なところがあるように少し感じました。
また、経済や社会のしくみが変わったことや社会の中心を構成する世代が交代する時期にあることを受け入れないというか、そういう認識がないようにも感じます。人口が私たちの世代に比べとても多いですから、黙っていればまだ主流で居続けられます。

さらに男性に関してですが、高度成長を支えた絶対的に父権の親世代をみて育った男の子が、晩年、社会から年長者で男性の自分は敬われ大事に扱われて当然。と無意識に思っているようにみえます。目上の人間、特に男性は立てるものだと教育されてきた上の世代や同世代の女性たちがそういう扱いをしてくれていたからです。

彼らからは次の世代に交代しよう、次の次の世代のために残そうという意識はあまり感じられません。

実際子どもたちの世代の社会保障や給与・収入の現状、共働き夫婦がなぜこんなに多いのか、わかっていない親たちも多いです。

自分の父親・母親もまだまだわかってないな。という部分があるように思え、いろんなことを知ってもらいたいなと改めて考えたりもしましたし、キレやすい団塊の世代に対しても、前時代の負の産物のようなものに感じられたのでした。


モヤモヤして眠れず、育児で疲弊した頭で書き綴ってしまいました。支離滅裂な文章になっていますよね、きっと。


極力気をつけていても、いつくるかわからない変な人の暴力行為にどう赤ちゃんと我が身をまもればいいんだろう。本当に。
結局そこは答えがでません。今夜はそのことでアタマがいっぱいで胸が苦しくなりました。

ママナルスタッフのウメです(*‘ω‘ *)

2015年春に出産、男の子のママ。
現在は子宮腺筋症と闘ってます。
赤ちゃんはイクラと卵白のアレルギーもちです。

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